- ハーフ・パール
- half pearl
- ヴィクトリア時代(イギリス、1893~1901年)に天然真珠を半球状にしてジュエリーを製作していましたが、その半球状の真珠をハーフ・パールと呼んでいました。
- パール・オブ・アジア
- pearl of Asia
- ペルシャ湾マスカルで発見された、76×49ミリ、重さ114グラムの大きさで、インド、ペルシャ、中国の歴代皇室の秘宝とされてきた巨大真珠。 中国の西太后がこよなく愛したと言われています。
- パールマーク制度
- pearl mark system
- 品質規格基準を設定し、商品として十分価値を有する真珠であることを検査し立証することを目的にした制度で、PSLパールグレーディングシステムでは、層われ、加工キズなど7項目の品質規格基準を設定しています。
- パールリフレッシャー
- pearl refresher
- 真珠のクリーニングに使用する機器、2009年に日本大学工学部と真珠科学研究所が共同開発。真珠のごく表面の軽度、中度の真珠層の溶解を研磨することで、失われた光沢を甦らせます。
- 白竜真珠(はくりゅうしんじゅ)
- ベトナムと中国の間にあるトンキン湾で採れるアコヤの天然真珠を16世紀頃まで、こう呼んでおり、ヨーロッパで有名でした。
- 花珠(はなだま)
- 最高品質のアコヤ真珠を指し「華珠」とも書く。語源は「端珠」にあるようです。漁師言葉でハナ(端)・ドウ(胴)・スソ(裾)・ドクズ(屑)と浜揚げ珠を4分類した時のトップを端珠(ハナダマ)と呼んでいます。⇒オーロラ花珠参照
- 浜揚げ珠(はまあげだま)
- 養殖期間が終わり、海から貝を揚げて内部の真珠を採り出すことを浜揚げと言い、その時点での真珠を指します。
- 浜揚げ入札会(はまあげにゅうさつかい)
- 漁協や漁連が組合員の生産した真珠を販売するために開く。
- バロック
- baroque
- 形のいびつな真珠。海と貝の気まぐれであり、自然のいたずらから作られることから、同じ形のものは存在せず、形の妙が楽しめます。
- 反射(はんしゃ)
- reflection
- 進行波が、進行中の媒質と異なる媒質にあたって方向を変え、もとの媒質中の新しい方向に進む現象。汗などでくもってしまった真珠というのは、その表面が光という波のレベルで見ると凹凸だらけなのであって、結果的に乱反射、拡散反射が起こり、くもった状態に見えます。
- ハンマーマーク
- hammer mark
- 業界の造語。表面がハンマーで叩きあげたような状態の真珠を言います。微小な無数の渦巻き成長模様からなっており、どんな研磨法でも直すことはできません。結晶の成長速度が早い時に現れるとされています。
- ピース
- piece
- 真珠業界では外套膜移植切片のことを言います。これが貝の体内に入り、本来の機能である貝殻を体内で作ったものが真珠です。従って真珠養殖の最重要な存在であり、専門的にはこの切片の一部を構成する外面上皮細胞だけが増殖して袋状の組織(真珠袋)を作り、真珠が生まれます。
- ピース貝
- ピースを採取するための母貝。
- 光透過装置(ひかりとうかそうち)
- 一種の照明装置であり、極めて強い光を一カ所に集める仕組みになっています。その仕組みは2種類あり、ひとつはグラスファイバーを使う方式、もうひとつはレンズを使う方式です。真珠の鑑別に必須なのがこの装置で、真珠の聴診器ともいわれます。光透過法、サーチライト法として使われます。
- 光透過法(ひかりとうかほう)
- 光透過装置による使用方法の一つ。強い光を真珠内部に透過させ、浮き出てくる内部の模様や色をもって処理の有無を判断します。例えばナチュラルブルーは真冬の凍てつく空に輝く月のように見え、一方コバルトと称されている放射線処理のブルーは宵の明星のように赤くなります。その他、層われ、核われの欠陥検査で使用されます。
- ピピパール
- pipi pearl
- タヒチ島付近の浅い海域から採取される2ミリから5ミリのアコヤガイの仲間の貝から産出される乳白色の真珠。
- ヒレイケチョウガイ(ヒレ池蝶貝)
- triangle mussel|学名 Hyriopsis cumingii
- イケチョウガイの近似種であり、中国の長江(揚子江)流域に生息し広大な地域で大量に養殖されている淡水真珠の母貝。三角貝と俗称で呼ばれることもあります。
- ビワパール
- 滋賀県の琵琶湖で養殖されている淡水真珠を言います。母貝はイケチョウガイ。1950年代から生産が始まり、ピーク時に年間6トンあった生産量は、80年代後半から水質の悪化や外来魚の出現で激減したと言われています。
- ピンクガイ
- Queen conch|学名 Strombus gigas
- 西インド諸島を含むカリブ海全域に生息するコンクパールの母貝。巻貝でピンク色をしています。
- フェザーパール
- Feather pearl
- カワシンジュガイから採れる天然真珠で、鳥の羽に似た形状が特徴です。
- 仏像真珠(ぶつぞうしんじゅ)
- Buddha statue pearl
- 外套膜が自ら貝殻を形成していく働きを利用し、仏像の形にした核を貝殻内面と外套膜の間に貼り付け、この上に真珠層が分泌されることにより作り出されます。中国では湖に生息するカラス貝を使用し作りますが、その歴史は古く、記録では11世紀の初めまでさかのぼります。
- ブラックリップ
- black lip
- クロチョウガイのこと。この貝の貝殻光沢部の縁は特有の黒色系をしているが故にそう呼ばれますが、ブラックではなく、グリーンとピンクあるいはイエローがまざっています。それを裏付けるのがこの貝から採れる最高峰の珠、ピーコックカラーと言う呼び名です。
- ブリスター
- blister
- 瘤の意味。欧米では今でも天然真珠の一種とされています。寄生虫などが入り貝殻内面がふくれたもの。真珠がきわめて希少性を持っていた時代の産物。
- ブリスター・パール
- blister pearl
- 貝の体内に生成した天然真珠が体内を移動し貝殻部に癒着したもの。殻付真珠とも言います。ブリスターと混同されがち。
- 分厘(ぶりん)
- 尺貫法で長さの単位。尺、寸、分、厘と続く。1尺=1/3.3m=0.30303m、1寸=1/10尺、1分=1/10寸(=3.0303ミリ)1厘=1/10分(=0.30303ミリ)。真珠養殖時に使う核のサイズはこの分厘の世界です。手術台に乗せられた貝の大きさを見て、2分6を入れるか2分7にするかを瞬時に判断出来なければプロではないとベテラン挿核者は言います。
- プリンセス
- princess
- 真珠のネックレスで襟に沿う長さのことを言います。
- ふるい
- pearl sieve
- 真珠の珠の直径分類のため用いられるもので、各ふるい板に直径の孔が多数あけられています。
- ブルー珠
- 文字どおり、ブルーがかった色などの黒みを帯びた珠、またはシルバー、グレー系の色合いを持つ真珠を総称してブルー珠、もしくはブルー系真珠と呼んでいます。ほかの貝から採れたものと区別し、アコヤ貝から採れた真珠に対して使われます。
- フレーム
- frame
- コンクパールに見られる炎模様のこと。強い光を当てながらルーペで拡大すると、中から炎のような模様がにじみでてきます。その原理は、構造に起因する光が作り出す模様です。
- ペアシェープ
- pear-shaped
- 楕円形で片方は尖り、片方は丸みを帯びた形。ペアは洋梨の意味で、形が似ていることから名前が付きました。
- ベル・パール
- Bell pearl
- 西洋ナシのようなドロップ形の真珠。
- ペルラ
- perla
- スペイン語で真珠のこと。
- 宝石のクイーン(ほうせきのクイーン)
- queen of jewelry
- ダイヤモンドが宝石のキングなら真珠は宝石のクイーンと言われます。ここで言われている真珠は、天然真珠のこと。
- ホースコンク
- Horse conch|学名 Pleuroploca gigantea
- フロリダからベネズエラまでのカリブ海や東南アジア一帯の沿岸に生息する大型の巻貝で、米国フロリダの州貝に指定されています。貝殻の巻いている部分の反対側が馬の尻尾のような突起があることからホースコンクと呼ばれています。
- ホースコンク・パール
- horse conch pearl
- ホースコンクから産出されるオレンジ色や赤褐色の特徴的な色調を持つ真珠。構造は交差板構造でフレームが確認できます。
- ホープ真珠
- Hope pearl
- 19世紀、ロンドンの銀行家として巨富を得、その資産を投じて膨大な宝石類のコレクションを行ったことで知られるヘンリー・フィリップ・ホープの収集品の一つ。全長65ミリ、最大周囲114ミリ、最少周囲82ミリ、重量85グラム。行方が分からなくなった時もありましたが、現在はヨーロッパの個人が所有していると言われています。
- 母貝(ぼがい)
- mother oyster
- 手術できる貝。海水産ではアコヤガイ、クロチョウガイ、シロチョウガイ等が代表的。
- ボタンパール
- button pearl
- 押しつぶされたような扁平なボタン形の真珠。
- 北海パール(ほっかいパール)
- 北海道古宇郡泊村の茶津貝塚から1985年に発掘された26個の真珠。4000年前の縄文中期の真珠。最小のものは直径1.7ミリ、最大のものは4.5ミリで、エゾヒバリ貝という北海特産の貝が作ったと判定されました。