「真珠事典―真珠、その知られざる小宇宙」発刊

第33回

150402真珠についての全分野が網羅された「真珠事典―真珠、その知られざる小宇宙」が小松博の監修により3月30日に発刊された。繊研新聞社刊、A5版、191ページ、定価2300円(税別)、ISBN978-4-88124-313-8。 真珠の入門書ともいえる「真珠事典」は、2002年に刊行された「真珠の知識と販売技術」の後継書として位置づけており、今回の著書の特長としては、 ①販売の部分を縮小したこと、 ②品質論でテリを詳細に論じていること、 ③真珠用語集をまとめたこと、 などが挙げられる。テリについては「私どもの本来の職務である研究分野で言えば、2002年以降の最大の業績は、真珠のテリについての解明が飛躍的に発展したことが挙げられる」と、芸術工学博士の小松博は測定が可能になったことが最大の功績としている。 内容は、Ⅰ歴史、Ⅱ成因、Ⅲ養殖、Ⅳ構造、Ⅴ品質、Ⅵグレーディングの基本方針、Ⅶ鑑別、Ⅷ加工、Ⅸ5つの劣化現象、Ⅹ修復保存法、Ⅺ宝石としての真珠、Ⅻ品質と価格、そして、装いのルールとマナー、真珠用語集。 13人の真珠の実践者であるスタッフが分担して執筆したが、小松博ははじめにで「研究不足、勉強不足で掘り下げが不十分の箇所もあると思うが、今後の改訂版を経て、より正確さを深め、内容を豊かにしていきたい」と今後を見据えている。真珠科学研究所が開講している教育セミナーのテキストとしても使用される。 4月から5月にかけての申し込みについては、送料無料で発送を行う。申し込みは真珠科学研究所 (〒110-0005東京都台東区上野3-20-8小島ビル、TEL03-3834-7050、FAX03-3834-7088、メールinfo@sinjuken.co.jp)まで。