第144回
私どもが発行している鑑別鑑定書の中で、「オーロラ彩雲珠」は、ブルー系アコヤ真珠の6ミリ未満のサイズに対する最高品質の特別呼称です。
この呼称も、「オーロラ真多麻」は6ミリ以上という現行規定外のために作られました。アコヤ真珠の中でブルー系の出現率は僅少(8%位)ですから、3、4ミリという僅少なサイズの中の最高品質クラスとなると「極く極くの」僅少となります。
名称を考えていた時のことです。沖縄の石垣島へ出張した日、何気なく空を見上げていると彩雲に出合ったのです。真っ青な空に浮かんでいる雲が七色に綾取られているのです。古希を迎えた私にとって初めての経験でした。
「晴れて薄い雲がかかったとき、雲を構成する氷の粒に太陽光があたり、虹のように色づいて見えることがある。年に何度か、全国で見られるという」(朝日新聞2010年7月20日「青鉛筆」より)