花珠

第142回

私どもが発行している鑑別鑑定書の中で、「オーロラ花珠」は、ホワイト系アコヤ真珠の最高品質に対する特別呼称です。

ハナ珠という言葉は昔からありました。ピンクの輝き/無キズ/“八方転がり”なるラウンド系/など、養殖真珠の一種の理想を言う場合もありました。ハナ(端)・ドウ(胴)・スソ(裾)・ドクズ(屑)と浜揚げ珠を4分類した時のトップを端珠(はなたま)とも呼んでいたのです。

花珠について私たちは、1996年(平成8年)幾つかの客観的な基準を満たすことを提唱しました。その後現在に至るまで、その客観性のより精緻さを目指して研究中です。

ここでひとつの宣言を致します。私たちの「オーロラ花珠」の花は日本の桜を指すことにします。真珠のグローバル化の今日、日本のアコヤ真珠の美しさを、具体的にはテリの美しさを、桜の花をイメージ化して世界の女性たちに訴えることが出来ると思うからです。