養殖コンクパール

第114回

「コンクパールの養殖に成功、…フロリダ・アトランティック大学で2年余の研究実験で成功、200個以上の真珠を彩珠、…米国宝石学会(GIA)が鑑別で立証」(サイエンス・デイリー2009年11月5日) このニュースを聞いて、真珠養殖のグローバル化が研究分野でも本格的に始まったことを実感しました。コンクパールを作るのはピンク貝(Strombus Gigas)という巻貝ですから、アコヤ、クロチョウなどの二枚貝よりその技術ははるかに難しく、前人未踏と言われていた領域での成功です。恐らく最新の医学・薬学・生理学の知識が結集されての成果だと思います。これを機に、この真珠の持つ“フレーム(炎)”のメカニズムを解明し、すべての真珠にそれを実現させる技術を開発して欲しいし、さらには21世紀型の養殖と言われる、環境との調和・融合や他生物との共存なども目指して欲しいと思います。