鑑別への取り組みが縁で…

第131回

24年前、昭和62年(1987)に『真珠鑑別論序説』を世に出しました。それまでに取り組んできた鑑別研究をまとめた小冊子です。この業界では珍しく絶版にもならず今日まで細々ながら売れています。類書が全くないのが理由です。 振り返ってみるとこの24年間というのは、日本の独占からグローバル化へと、真珠市場は大転換したのです。当然ながら鑑別対象としての真珠にも次々と新しいテーマが現れました。ゴールド“ショコラ”への無孔着色の開発、様々な前処理の出現、天然真珠ブームの再来、“メタリック”淡水真珠の登場、6ミリ、7ミリの黒蝶、白蝶真珠の出現等々、その対応に追われて気が付いたら24年が経っていたのです。当研究所の総力を結集して改訂版を発行する予定です。振り返ってみて嬉しいことは、鑑別への取り組みがひとつの縁(えにし)で、鑑定(グレーディング)という未知の分野への道筋が出来つつあることです。                                          (2011年7月記)