ボーダー問題の解決

第123回

真珠の品質評価を生業とする当社にとって、“永遠的課題”が「ボーダー問題の解決」です。例えば真珠のテリを評価する場合、ある基準を設定し、それを超えた場合に合格と判定します。遥かに超える様な“逸品”なら楽なのですが、基準ギリギリのものの判定が厄介なのです。この問題を解決する一つの切り口を「薄まき」問題に取り組んでいて見出しました。「官製はがきの厚さ以下が薄まき」というのがこの業界で引き継がれてきた伝承です。ノギスで測ってみると0.25ミリです。そこで貝殻真珠層を薄片化し、その厚さを0.1ミリ刻みで1.0ミリまで用意し、光の透過率を測定する実験を行いました。 結果は0.3ミリを境に急激に透過率は上がるのです。伝承は科学的根拠があったのです。 「ボーダー問題の解決」とは、科学的根拠を持った基準を決めることです。そして最も傾注すべきことは、新しい切り口でその科学的根拠を探すことにあるのです。