「輝き」

第2回

一口に真珠の輝きと言いますが、厳密に言いますとその輝きのタイプは多様です。その余りの多様さ故に、私たちはこれを“てり”と総称しているのです。真珠を、金属磨きを塗ったクロスの上でこすって見て下さい。わずかに光沢が出てきます。これが表面光沢の向上です。“てり”の良い真珠は自分の顔が映ると、よく言われます。これ(“てり”)は、生まれつきのもので、いくらこすっても出てくるものではありません。しかもよく見ますと、ピンクやグリーンの色合いがにじみ出ております。これは内面光沢が良いからです。内面光沢が優れた真珠をさらに何個か比較して見ますと、くもりに微妙な差があることに気がつきます。透明感の違いです。 既存の真珠の輝きという概念を一蹴するような、鋭い光を放つ輝きがあります。極く一部の真珠に見られる現象ですが、“メタリック”と呼ばれる金属光沢です。