曜変天目

第65回

「曜変天目(ようへんてんもく)、茶道具に天目と称される一群の茶碗がある。中国浙江省、天目山の禅刹に学んだ日本の僧侶が持ち帰った黒釉茶碗が由来。曜変天目(茶碗)はそれらの中で最高の評価を与えられたもの。今日、宋時代の曜変天目は世界に三点のみ。いずれも日本で大切に遺されている。瑠璃色の光彩を放つ大小の斑紋が集散を見せる、じつに神秘的なやきものである」(朝日新聞社刊「美術館を楽しむNo45」より一部引用) 「瑠璃色の光彩を放つ」とは、光の干渉現象が起きていることを意味しています。輝きを伴って現れる色彩、目の輝きでそれが七色に変化する、これこそ光の干渉の特徴です。 宋の時代の匠達が陶磁器に光の干渉を起させたその技術は、未だ謎です。しかしひとつだけ真珠が教えてくれることがあります。真珠の「テリ」も光の干渉です。それは真珠層を構成するカルシウムの薄い層の積み重なりから起きているということです。