「三原色」

第32回

三原色とは、『広辞苑』によれば、「適当に混ぜれば、すべての色を表わしえる基となる色。絵具、印刷インキなどではシアン(青緑)・マゼンタ(赤紫)・イエロー(黄)を指し、光では赤・緑・青紫を指す」ということになります。 ここで注目しなければならないのは、三原色と言っても、光と絵具という別次元の異なった三原色があるということです。 光の三原色は混合すると白になるのに対し絵具のそれは黒になります。絵具やクレパスの色を重ね塗っていくと、どんどん暗くなっていくことは経験した方もいるのではないでしょうか。 さて、真珠の場合を考えてみます。真珠にはたんぱく質の中に色素が含まれています。例えば黒蝶真珠の場合、緑系、赤系、黄色系の三つがありますから、等分に配合されていると黒くなります。 一方、テリの光彩色は光の作る色ですから、配合で白く光ってくるのです。