「モルフォ蝶」

第34回

南米のアマゾン河流域に生息するモルフォ蝶は「生きた宝石」と言われています。 目を射抜くような強い光沢を伴ったコバルトブルーのその羽を実際に見ると、なるほどとうなずいてしまいます。自然の造形の最高傑作です。 当然学者たちはその美しさの秘密の解明に取り組みました。1924年メーソンという学者が鱗粉の「多層膜構造」を考え出し、その後、アンダーソンにより電子顕微鏡で確認されました。 「多層膜構造」というのは、極めて薄い層が何十層と積み重なっている状態を言います。こういう構造になっていると、光がこの羽に当たって、さまざまな光の色(光彩色)が生み出されます。 ところでこの多重膜構造ですが、この地球上で最たるものと言えば、それは真珠なのです。ピンクやグリーンの光彩色を伴う輝きを私たちは「テリ」と呼んでいます。真珠が宝石であるゆえんは「テリ」にあるのです。