先日テレビを見ていておもしろい現象があるものだと感心しました。ムーン・レインボーという現象です。夜、月の周りに虹がかかっているのです。天空に現れる様々な色彩現象については日頃から調べているのですがこれは初めて知りました。ハワイの伝説では月の女神マヒチがこの虹に乗って月に帰るのだそうです。 真珠の色には色素由来のものと光が作るものの2種類が共存しています。問題はその共存の仕方です。テリが良くない真珠の場合、光の干渉という現象は起こりにくいですから、色素由来が圧倒します。 両者が見事と言って良い程バランス良く共存している例が、ゴールド系真珠の最高峰「茶金」です。白蝶貝の分泌する黄色色素が真珠全体を色濃く覆い、そこに光の干渉が作る赤の色が頭頂部付近に融合する。白いクロスの上で見れば、イエローやグリーンが縁取っているのも見えます。ムーン・レインボーが凝縮しているのです。