100回記念⑤、小売店への要望

第100回

――小売店に望むことは…。 3つの要望があります。 ひとつは、広くエンドユーザーの間に定着している独占時代に培われてきた価格、品質、商習慣等々を今日的視点で修正していくことです。例えば「まき」や「サイズ」の重視は、熱帯海域産である大型真珠や淡水産の無核真珠が流通する今日では相対的に減じなければなりません。 それに対して、二つ目になりますが、産出母貝にかかわらず、真珠は「テリ」が重要であることを徹底して説明すべきだと思います。さらにその「テリ」は普段の手入れによって永久不変であることも情熱を持って説明すべきと考えます。 三つ目になりますが、真珠は「自分の目でしっかり見て評価する」という基本を、自信を持ってお勧めすべきです。画像や印刷物ではどんなに精巧な技術を駆使しても、真珠の本当の色や「テリ」は再現出来ないのです。ここに小売店の有利さがあるのです。